色恋の多い平安時代とはいえ、さすがに天皇の奥様に手を出すなんてことになったら、これは考えただけで恐ろしいことになりそうですよね。
」と、言高くのたまへば、 (私(清少納言)が)「それでは、扇の骨ではなくて、海月(クラゲ)の骨みたいですね」と申し上げたところ、 「さては、扇のにはあらで、海月のななり。
「すべていみじうはべり。
👇 「言ふ」の謙譲語で、中納言隆家に対する敬意。 それに紙を張らせてさし上げたいと存じますが、 それを張らせて参らせむとするに、 ありきたりな紙はこの骨に張られまいと存じますので、よい紙を探しているところです」とおっしゃる。 意味は「入れるべき」。
2構造としては【謙譲】+【尊敬】+【尊敬】となり、先に出てきたようでに、中宮定子への敬意と、中納言隆家への敬意が二つ組み合わさった形になっている。
17 な落としそ 副詞「な」+サ行四段動詞「落とす」の連用形+終助詞「そ」。
他の部分は「申し」「たまふ」など、「申す」の他に「たまふ」と言う尊敬語が使われていて、貴人(ここでは隆家)を表しているからである。
「決して~~しない」などと訳す。
・清少納言とは? 清少納言は、中宮である藤原定子に仕えていた人物です。
「隆家こそいみじき骨は得てはべれ。
」 おぼろげ=ナリ活用の形容動詞「おぼろげなり」の語幹の部分。
まことに かばかり のは 見え ざり つ。
の=格助詞、用法は準体格。
☘ 16 入れつべけれ ラ行下二段動詞「入る」の連用形+強意(確述)の助動詞「つ」の終止形+当然の助動詞「べし」の已然形。 動作の主体(問うた人)である中宮定子を敬っている たまへ=補助動詞ハ行四段、尊敬語。
6」と言へ ば、いかがは せ む。
」それに(紙を)貼らせてさしあげようと想いますが、並大抵の紙では(中宮様にさしあげるには足りないため)張る事が出来そうにないので、(素晴らしい紙を)探しております。
「中納言参りたまひて」といえば、枕草子の中の有名なお話です。
👌 「中納言参りたまひて」は、平安時代の作家である清少納言が書いた「枕草子」の一つです。 『さらにまだ見ぬ骨のさまなり。 『 さらにまだ見 ぬ骨のさま なり。
2清少納言は男だと思った? 納言つながりから男と見る説 高校生の生徒たちはそんなお話をどう捉えたのでしょう? 実は、色々と話をするうちに見えてきたのが、清少納言を男だと思ったという生徒が多かったということです。
」とて、笑ひ たまふ。
」とて笑ひたまふ。
📲 隆家の扇の骨を称えたのも、訪問時のやりとりを記録するようにすすめたのも、ともに「自分ではない周囲の人々」だという共通点からしても、流れ流れて巡り巡りて、なるようになっていくのが当時の世界観だったのかなぁ、とも思ったり。 定子のお気に入りだったので、そばにいることがよくありました。 清少納言(書き手) という三人の人物が登場する物語です。
6」といわんばかりに、清少納言の言葉を自分の言葉としてしまいます。
それと同時に「皆が書けってウルサイからしょうがなく書いた」という清少納言の言葉もまたあやしく感じてきます。
=「この隆家は素晴らしい骨を手に入れております。
♨ ここに出てくる中宮とは兄弟である。 『枕草子』第百二段「中納言参りたまひて」。
「なほ 」という言葉を使った理由! 「清少納言は、 やはり中宮定子にお仕えするのがふさわしい人ですね」という風に、「やはり」を使うことによって「お仕えするのふさわしい」ことを確信・強調させています。
」と申し上げ なさる。
かたはらいたき ク活用・形容詞「かたはらいたし」連体形 49. 本当のところは誰もわからないことで、だからこそ、古典の解釈は無限大にあっていいのかもしれません。
👊 実は『枕草子』では、それぞれの人物が何と表現されるかが決まっています。 「申す」については、専門家の間でも見解が分かれているので、高校生にとっては理解しにくいのです。
16上記の「させ」と同様に中宮定子を敬っており、二重敬語である。
」と問ひ聞こえさせたまへば、 =「その骨はどのような物なのですか。
意味は「であるようだ」。